国立大学アドミッションセンター連絡会議

会長  長濱 裕幸

(東北大学副理事・東北大学入試センター長)

就任挨拶

 令和2(2020)年6月の第18回総会(書面審議)において,第8代目の会長に選出されました。東北大学からの会長は東日本大震災直後,平成23(2011)年の第9回総会から1期2年弱務めた米本年邦第4代会長に次いで,二人目となります。遅れましたが,就任にあたって一言ご挨拶いたします。

 初めて国立大学にアドミッションセンターが設立され,「AO入試元年」と称された2000(平成12)年度入試から数えて令和3(2021)年度入試は22回目となりました。各大学が手探りで始めたAO入試でしたが,高大接続答申を受けて「総合型選抜」へと発展し,「一般選抜」,「学校型選抜」に次ぐ第3の入試区分としてすっかり定着したように思われます。本会も創設当時の13機関から,現在38機関が加盟しており,学士課程入試を実施している国立大学82大学の約46%を占めるほどに成長してまいりました。

 その矢先,高大接続改革の方向転換と新型コロナウイルス感染症の蔓延により,期せずして令和2(2020)年は大学入学者選抜が社会の注目を浴びる年となりました。その中で,本会の活動も著しく制約を受けてしまったことが心残りです。毎年欠かさず続けられてきた総会も書面審議となりました。新年度を迎えるに当たり,新たに本会のウェブページを作成しました。オンラインを活用することで「ウィズコロナ時代」における本会の活動基盤を整備したいと考えております。加盟機関の皆様方の研究,交流活動が活発に行える基盤としてご利用いただければ幸いです。

 大学入試に関する専門組織の集まりである本会ですが,長年続く大学入試の多様化政策の下,各大学における加盟機関の役割も様々であろうかと拝察します。一方,昨年度の特殊な状況は,個別大学としての対応に限界を感じる課題に直面することも多々ございました。時に,大学入試に特化した組織を有する国立大学として,本会を通じて他の加盟機関と一致協力して難局に当たることができればありがたいと思う場面もございました。今後は,加盟機関がそれぞれの立場で有益な情報交換や研究活動を行い得る場として,本会がますます発展していくことを祈念いたします。在任期間中,微力ながら,その中でいくばくかの役割を担うことができれば幸甚と感じる次第です。

令和3年4月吉日

連絡会議からのお知らせ